探究学習✖️インプロを実践&研究

i.labo

i laboの「i」には、2つの意味があります。ひとつは【impro】です。インプロとは即興劇のことで、「頭ひとつ分の背伸び」や「Give your partner a good time」をテーマにインプロ活動を実践しています。もうひとつの「i」は、【inquiry】=探究です。探究は「知る」ではなく、「つくる」「演じる」「なってみる」に重点を置きます。教師は、児童生徒の探究を指導していく力が求められています。どうして【探究×インプロ】なのか?インプロも探究も「新しい見方を生み出すこと」や、誰かと会話を通して「新しい考え方を形成すること」が共通しています。インプロという遊びから、いつもと違う自分に「なってみる」ことから始めましょう。インプロをして感じたことから会話を始め、みんなで「普段だったらどう?」「もやもやの原因は?」問いを深めてみましょう。

インプロをはじめよう! 

定期的にオンラインまたは対面でインプロワークショップをしていますので是非ご参加ください!

インプロのいろいろ

探究学習で学習環境をデザインできるようになるために適したインプロを紹介します。

過去の実践

過去の実践の記録を一部、こちらから閲覧できます。無断による転写などはご遠慮ください。

研究成果

研究成果の一部をこちらからウェブにて閲覧することができます。

なぜ、探究学習でインプロ?

インプロバイザーとしての教師

探究学習における教師の役割

「探究」は、学校教育の重要な方向性のひとつです。新学習指導要領は,総合的な学習の時間の目標を「探究的な見方・考え方を働かせ,横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を変えていくための資質・能力」を育成することと示しています。児童生徒にこのような資質・能力を育てる上で、教師の役割は?教える教師?ファシリテートする教師?私たちは、インプロバイザーとしての教師だと考えます。


インプロバイザーとしての教師

教科学習では、目標到達のための方法を選択または開発し評価することが教師に求められますが、探究学習では,教師は児童生徒の視点から学習の環境を作っていくことが求められます。児童生徒の「知りたい」「学びたい」「できるようになりたい」「やってみたい」「やってみるぞ」と思える学習環境を状況的・即興的につくっていくのです。

i.laboが提供できること

そこで、私たちは、探究学習を指導する教師の役割および探究学習における教師の指導力は何か?それをどのように習得できるのか?を問いとして、教師が探究学習のための環境を状況的・即興的にデザインできるようになることをめざして、「インプロ(即興演劇)」に着目しました。教師が、児童生徒の興味関心や問題意識,多様な言葉や考えから対話的,即興的に知を生み出していくために、児童生徒とどう関わるのか、モノや空間をどう作り替えていくのか、インプロを通して学んでいきます。

A Teachers as an improviser

探究学習において、教師はどんな役割を担うのか?

私たちは、4つの役割に着目しました。それがこちらです。

YES ANDでつなげて、ほぐして、うみだす

探究学習において、教師は児童生徒のつぶやきやひらめきをひろい、それを発展させ、子どもと共に問いをつくり、問いを軸として世界の見方、関わり方を広げていく役割を担います。児童生徒の意見交換がただの情報交換ではなく、考えを発展させる会話となるように、私ごとを私たちごとにしてくこと、そして子どもたちがワクワクする問いに出会い探究する舞台づくりが必要です。このような役割を考える上で「YES AND でつなげて、ほぐして、うみだす」インプロを経験し、洞窟へ足を踏み入れること、知らないことを始めること、アクシデントを楽しむことを経験します。

頭ひとつ分の背伸びができる場をつくる

探究学習では「教えない教えかた」が重要になります。教えるのではなく、やりたいこと、しりたいことを見つけ、それを実際に実践できる学習環境をデザインすることが重要です。そのため「頭ひとつ分の背伸びができる場をつくる」のインプロでは、教えない教え方、個からアンサンブル(共創)へ、ひとりひとりの才能や強みを引き出し発揮させる舞台演出のインプロを経験し、失敗を歓迎したり、相手をよく見せたり、アンサンブルを生み出したりする教師の役割を考えます。

カラダをつかって関係性をつくる

探究学習において「カラダを使って関係性をつくる」ことは大切です。私たちは「何を」「どんな方法で」「どんな気持ちで」「どんな関係性で」見るかによって、同じモノ、コト、人の見え方は違ってきます。鳥の目、人の目、虫の目など、どこからみるかによって見える世界は違います。関係性によっても見える世界、感じる世界は違います。「カラダを使って関係性をつくる」インプロでは、役割/立場、関係性、ステイタスなど、今の私とは違う私を演じてみることで、世界の「見え」を広げます。

他者を知る、自己を知る、みんなで知る

探究学習では、自分の考えを述べたり、他者の考えを聞いたり、一緒に考えをつくっていく活動が多く含まれます。ただの情報交換ではなく、自分の考え、他者の考えを一緒に発展させていくことが重要です。また、多様な考えを多様なままにしておくのではなく、多様な考えから共に一つの活動をつくっていくことも重要です。そこで、「他者を知る、自己を知る、みんなで知る」のインプロでは、YES ANDで共に考えを発展させたり、自分たちの考えをより具体的にするために演じるための舞台をつくったり、共創する文化をみんなでつくっていけるようになることをめざします。

過去の実践事例

Portfolio

i.laboの過去の実践記録をこちらからご確認いただけます。私たちが実践するインプロは既存のインプロもあれば、探究学習に適した内容と問いにアレンジしたものもあります。実践をしながら改善し、完成させていきます。是非、私たちと一緒に、探究学習のためのインプロを完成させてください。

インプロワークショップのご案内

日時:毎月第1日曜日
方 法:Zoom会議室(お申し込みいただいた方にリンクをご案内します)
★テーマ
第1回目:共に発達する場をデザインする
第2回目:聞くをインプロする
第3回目:問うをインプロする

Members

i.laboは、実践者と研究者が共同で実践研究をするグループです。
企画・運営を行っているのはこちらのメンバーです。

岸 磨貴子

明治大学国際日本学部
准教授(教育工学)

黒木 歩

視覚翻訳家
インプロバイザー

佐久間 和

教員(小学校)
対話ファシリテーター

あなた

私たちと一緒に活動を
創造&実践&研究