オンライン・シンポジウム

Lois Holzman博士とパフォーマンス心理学を語ろう!

みなさん、こんにちは!明治大学 国際日本学部のの岸磨貴子です。この度は、以下の通り、パフォーマンス心理学の創設者であるロイス・ホルツマン博士の講演をオンラインで企画しました。

日時:2021年2月7日(日)
方法:Zoomビデオ会議システム
言語:1部英語(簡易な日本語字幕あり)2部日本語
1部:10:00-11:30 ホルツマン博士の講演
2部:13:00-15:00 インプロ・ワークショップ
方法:Zoomによるビデオ会議

ホルツマン先生は、多数の著書を出されており、その一部が日本語に翻訳されています。オンラインシンポジウムでは、ホルツマン先生の著書を訳された茂呂雄二先生(筑波大学)と伊藤崇先生(北海道大学)とのパネルトークを含めて企画しました。また、午後は、パフォーマンス心理学を実際に経験する場として、アプライドインプロヴァイザー のひかる先生を講師にオンラインインプロワークショップも実施します。

どちらも(どちらかでも)参加可能です。1部は途中入室&退出可能です。2部は90分のワークショップと30分のふりかえりで構成されています。ワークショップ中の途中入室&退出はご遠慮願います。

パフォーマンス心理学

本企画は、パフォーマンス心理学を広く、日本の大学生、実践者、研究者に興味をもっていただくために企画しました。

パフォーマンス心理学の創立者のひとりであるホルツマン博士は、40年以上にもわたり、NYでのコミュニティ作りの活動を通して、人々が繰り返し訴える心の痛みが社会や文化的状況と関連していることを発見しました。そして、人々の心の痛みを生み出す社会のありかたを問題視し、そのありかたに変化を生み出す上で「パフォーマンス」に目を向けました。

なぜ、パフォーマンス?
どんな実践が展開されているの?
ロイス先生自身の変化は?
など問いを投げかけながら会話をしたいと思います。

パフォーマンス?

パフォーマンス心理学の「パフォーマンス」は、新しい活動を創造することを通して、今までの古いやり方や自分自身の見方を超えていくことを意味しています。パフォーマンス心理学は、人々がいつもと違う自分を演じたり、他者の振りをしたりすることが可能となる環境を仲間と創ることが、発達をもたらすと考えます。社会的に規定された制限や制約を乗り越えようとするとき、パフォーマンスが有用であると考えます。

私(岸)は、多文化共生のための教育を実践&研究しています。これまで、肢体不自由の生徒、難民の生徒たちと「新しい活動」を生み出してきました。肢体不自由だから、難民だから、と社会的に規定された制限や制約を乗り越えれるように、教師、地域、開発者など様々な人が共に発達する場(ICTを活用した学習環境)をつくりながら、この活動に取り組みました。そしてわかったことは、生徒たちだけではなく、私たちもまたその場で生徒たちと共に発達していたということです。

新たな文化の創造

パフォーマンスは、新たな文化の創造のアート(わざ)です。今の自分(being)が、いつもと違う自分になっちゃった(becoming)する可能性を開くわざです。

本シンポジウムは、多様な人が共に生きる社会づくりと、共に発達していく未来を、ホルツマン先生と一緒に語りたいと考え、「共生と発達のアート」というテーマでシンポジウムをたてました。

1部のシンポジウムでは、ロイス先生の(対話をベースとした)講演です。そして、2部では、オンラインインプロワークショップを実施します。ホルツマン博士たちの研究グループは、パフォーマンスの中でも、発達支援としてインプロ(即興劇)に着目しています。新しい活動の創造は、人々との関わりや動き、言葉から即興的に生まれてきます。また即興的な関わりを通して、今の自分(being)が、いつもと違う自分になっちゃった(becoming)を経験することもがあります。そこで、午後からは、アプライドインプロヴァイザーのひえひかる先生を講師として、オンラインインプロワークショップを実施します。

TED Talk

Play helps us grow at any age

パフォーマンス心理学の鍵概念のひとつ「Play(遊ぶ/演じる)」があります。遊ぶように学ぶ、遊ぶように成長・発達することを実践して見せてくれるホルツマン博士。まずは、ホルツマン先生のTed Talkをご覧ください。

1部:ホルツマン博士の講演

第一部は、ホルツマン博士の講演です。
10:00-10:30 ホルツマン博士の講演
10:30-11:00 茂呂先生と伊藤先生とのパネルトーク
11:00-11:30 全体トーク

Lois Holzman

Eastside研究所 所長

パフォーマンス心理学の創設者のひとり。本ページで紹介する文献の著者および共同研究者。

茂呂雄二

筑波大学 教授

「遊ぶヴィゴツキー」の訳者。

伊藤 崇

北海道大学 准教授

「革命のヴィゴツキー」の訳者の一人。子どもたちがこの社会の一員となるまでの過程で,ことばがどのような機能を果たしているのかに関心をもって研究をしています。

岸 磨貴子

明治大学 准教授

「知らない」のパフォーマンスが未来を創るー知識偏重社会への警鐘の訳者のひとり。一人ひとりの才能や強みが発揮できるICT学習環境デザインについて実践&研究しています。本イベントの企画および司会。

関連書籍

パフォーマンス心理学について学びたい人に、日本語に翻訳された文献をご紹介します。ホルツマン博士著書およびホルツマン先生の共同実践者の著書です。

2部:13:00-15:00
インプロワークショップ

参加:45名(先着順)方法:Zoomビデオ

みなさん、こんにちは!アプライドインプロファシリテーターアカデミア(AIFA:https://www.ai-fa.org)の樋榮ひかるです。第2部では、VUCAの時代を生きる我々にとって、日々の生活をより豊かに、自分らしく生きる術に活かしていただけるアート思考とデザイン思考をインプロを通して体験いただきます。(*VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字。 先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態 」を意味します)

AIFAでは、アート思考とデザイン思考を掛け合わせた未来型の学校づくり&人づくりに邁進中。また、小学生にもわかる行動心理学をモットーにココロのイロ研究所(https://www.cocoronoiro.com)を開設。キーワードは『オープン x フラット x ボーダレス』で自分らしくを楽しめる『学び x 遊ぶ』の場。参加者のココロを瞬時につかむ能力には定評があり、人呼んで、“アイスブレイクの魔法使い。小学生から子育て、組織開発まで、様々な講座やサロンを展開。2部では、AIFAの活動を共にする三人と一緒にワークショップを実施します!ご参加をお待ちしています!

イラスト:黒木 歩

「インプロとは?」についてはこちらをご覧ください。

ご都合により今回ご参加いただけない方は、ほかにも様々なオンラインコースをご提供しております。こちらよりご確認いただけます。

樋栄ひかる

アプライド・インプロヴァイザー

、湘南工科大学ALセンター特任教授。『学びと遊び』をかけ合せたエデュテイメントなプログラムを全国各地で展開中。IBMアジアパシフィックの研修コンサルタントから転身し、2007年より慶應義塾大学SFCにて講師を務めるほか、2012年からFDer・コンサルタントとして教育力向上プログラムを全国各地の複数の高等学校、大学と展開。

千川慶史

グラフィックレコーダー・アプライドインプロヴァイザー

教師歴は近畿大学附属高校から京都芸術大学附属高校を経て12年。2015年よりイベントやセミナー、会議の場でグラフィックレコーディング(グラレコ)を提供。描き方を教えない世界一優しいグラレコ講座やアプライドインプロを取り入れたコミュニケーション講座のセミナー講師として活動中。

平田健夫

アプライドインプロラーナー 

近畿大学附属高校の社会科教諭。

学生時代は考古学を専攻し、遺跡調査に明け暮れる。大学3回生次、ひょんなことから教員を目指すこととなり、2007年現勤務校に奉職。

生徒の主体性を育むため、授業やクラブ活動(ゴルフ部)、課外活動においてファシリテーションやコーチングを積極的に導入。

黒田くろお

アプライドインプロヴァイザー、インプロヴァイザー、元芸人(有)近江屋本舗 代表取締役

タメニー株式会社 司会者育成講師

芸人時代にインプロと出会い。活動中に樋栄ひかる氏の研修に感銘を受け研修講師としての活動を始める。

芸人・ブライダル司会者・インプロの要素を入れた独自の研修を展開しながら和菓子屋を経営。

主催

明治大学国際日本学研究科

東京都中野区中野4-21-1

企画者連絡先

岸 磨貴子

m_kishi@meiji.ac.jp